今や美術館では定番と言える美術展示の音声ガイド。昨今は著名な声優を起用することで、音声ガイド自体をブランディングする取り組み・例も増えています。
しかし、音声ガイドの導入方法や声優依頼の方法、それにかかる手間や費用がどれ程必要なのか分からない方も多いことでしょう。
今回は音声ガイド導入や声優起用のメリットに触れながら、美術館への音声ガイド導入をより気軽に検討していただけるよう紹介していきます。
スマホ音声ガイドのミュージアムガイドは、制作費や運用維持コストが非常にリーズナブル。また制作期間も短期間なので美術館や水族館はもちろんイベントなどにも最適!
美術館の音声ガイド
作品ごとに振り分けられた番号やコードを読み取ることで作品の説明音声を再生し、聴覚から情報を得ることができる音声ガイド。
かつてはアナログ電波を用いたラジオ案内や、案内音源を収録した専用の端末が必要でしたが、近年では、新型コロナウィルスの感染予防対策にもなるため、スマホを利用した音声ガイドが多くみられます。
聴覚からのアプローチは情報をより分かりやすく
美術館の楽しみ方は人それぞれではありますが、美術巡りを趣味としている人であれば、まず作品の情報を得ることを大事にしていることと思います。
作品と共に書かれた説明をゆっくり読みながら周ることが好きというお客様も勿論いらっしゃいますが、限られた時間の中で周るのであれば、時間の短縮は必須です。
まして広い美術館ともなれば、1日で全てを巡るのは難しいということも少なくありません。
音声ガイドは耳で解説を聞いて、目は作品鑑賞に集中できるので、美術品と説明を交互に追う動作より時間を短縮しつつ、より情報を理解しやすくなる大きなメリットがあります。
スマホで導入費用を節約可能
録音端末を用いた音声ガイドは専用の器機をレンタルするため、年間使用料やメンテナンス費用などコストが高くなりやすく、必要以上に端末を常備しておけないデメリットがありました。
しかし近年のスマホを使った音声ガイドは、お客様のスマホ端末を利用しchromeやSafariのブラウザを利用するので、アプリダウンロードの必要もなく、専用の端末を用意する必要もメンテナンス費用も不要です。
イヤホンのみ必須となり、案内係のスタッフも不要。もちろん端末代もかかりません。
それぞれのお客様が使い慣れたスマホを使い、ゆっくり展示と音声ガイドを楽しんでいただけます。
制作委託でお手軽導入も
スマホ音声ガイドの導入には展示物の情報管理や、音声データの作成などを別途依頼する手間・知識が必要となりますが、それらの手間をカットし、知識が無くても一括して依頼できる委託サービスも増えています。
委託会社に制作を一任する場合はその分費用もかかってしまいますが、音声ガイドの場合はメンテナンス費不要などの点は変わりません。
そのため、一度制作してしまえば追加で大きな出費も無く使い続けることが可能です。
美術館に音声ガイドを導入するメリット
音声ガイド導入とアプリの例を説明させていただきました。次はより詳しくメリットを書き並べて紹介します。
お客様を疲れさせずより多くの情報を伝える
文字を目で追うことは疲れにもつながります。歩いて作品を巡る疲れに加えて、文字で説明を読む疲れは看過できない要素です。
美術館が広ければ広い程、またご年配のお客様など細かい文字を読むことが大変な方には特に聴覚からの説明が有効です。
スタッフの経費削減にも
お客様自身のスマホを使用するアプリの音声ガイドを導入することで、端末貸し出しのための常駐スタッフを減らし、受付にかかる時間の短縮も可能です。
音声ガイドの導入自体が、作品を紹介するガイドスタッフなどの人数削減を可能にし、人件費のカットにもつながります。
多言語対応で国籍を問わず利用可能
録音端末式の音声ガイドの場合は言語によって複数の端末を用意する必要がありましたが、アプリの場合は切り換えボタン一つで言語の変更が可能なサービスも提供されています。
アプリ自体も簡単切り替えで多言語対応し、国外からのお客様にも安心して使っていただけるのがスマホ音声ガイドの大きなメリットの一つです。
美術館の音声ガイド作成には声優起用がオススメ
ここまで説明した通り音声ガイドの導入にはメリットが多く、尚且つ費用面・導入の手間においても難しいものではないとご理解いただけたと思います。
更なる導入のメリットとして、特にはじめての音声ガイド導入に当たっては、声優を起用することで音声ガイドのブランディングにもつながります。
はじめての導入に最適
音声ガイドアプリの制作会社に委託せず、美術館の担当者様が素材を用意することとなった場合について。
美術品の情報に関しては揃っているものと思います。しかし、依頼の方法や収録の方法等、声優依頼に関するノウハウがない限りは分からないことも多いのはないでしょうか?
はじめて声優に依頼する際は所属事務所からお問い合わせをすることとなります。その際、所属声優の出演実績等を見ていただき、音声ガイドの実績が無いかご確認ください。
音声ガイドを担当した声優が所属しているのであれば、収録を行う事務所側も音声ガイド録音用のノウハウを持っていることになります。
もちろん個別に依頼を行う以上、情報のすり合わせが必要などは完全委託に比べて手間も多いです。ただし、同じような企画の実績がある事務所への依頼であれば、ある程度お任せする形での依頼も可能となります。
声優起用の特別感が集客につながる
依頼の手間がかかりにくいという点以上に、著名な声優を起用することは音声ガイド自体のブランディングにも有効です。
ただ音声ガイドがありますという売り込み方に留まらず、「声優の〇〇さんが案内する音声ガイドがある」という他にはない特別感をもって、音声ガイド利用客の増加・美術館への集客へもつながる可能性があります。
声優の知名度を用いたアプローチも
声優を起用したコンテンツは、内容にかかわらず元々の声優ファンがお客様となる可能性も高くなっています。
声優業界はアニメーションや映画作品自体のファンに留まらず、声優に対する固定のファン層、担当した作品を追いかける層が存在するためです。
担当された声優にSNSなどでお仕事情報として公開していただくことで、広告を利用する以上の効果が見込める場合もあり、沢山のファンを抱える声優程その効果があります。
声優ガイドのスポット化は新しい客層を開拓する
スマホの音声ガイドは、前述した通り初期コスト以外の費用がかかりにくいため、一度導入してしまえば長期に渡って使い続けることが可能です。長く使うことは音声ガイドのブランディングにもつながります。
長期展開する企画は、話題になるごとに声優ファンの「いつか行ってみたい」という気持ちを煽り、ファンどうしがSNSなどで更に情報をシェアし合う形で拡散されます。
その結果、情報が拡散されていくと共に長期的な話題作りにもつながっていきます。
口コミの拡散が、これまでとは違う声優のファン層からも広がっていくことで、より幅広い新規のお客様へ美術館の情報が行き渡ることも大きなメリットです。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
美術館の音声ガイドは近年より使用しやすく進化しており、導入にかかる負担、お客様の使用にかかる負担のどちらもスマホアプリ化という手段が解決に導きました。
声優への依頼もメリットが多く、美術館の広告企画としてブランディングすることで新しい客層・リピーターを呼び込むことが可能となります。
本記事を読み興味を持って下さった担当者様は、是非導入をご検討下さい。音声ガイドは美術館に新しい魅力を生み出してくれることでしょう。