今がチャンス!政府や自治体の助成金を利用して多言語解説音声ガイドを作りませんか?Part 1

なぜ今、訪日外国人観光客向けの多言語音声ガイドが必要なのか。

その整備には政府や地方自治体の補助金や助成金が数多く存在すること。

政府・自治体による補助金の出る多言語解説整備支援事業にはどのようなものがあるのか。

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具体的には

・案内板、リーフレット、ホームページ、商品・サービスの多言語翻訳

・QRコードを利用した音声ガイドや、案内板、リーフレット等

・スマホを利用した多言語解説

・ ICT を活用した多言語情報発信

・多言語案内・翻訳に係る機器、タブレット経費、翻訳費の補助金

1.なぜ訪日外国人観光客向け多言語音声ガイドが必要なのか

1-1.コロナ後も日本の文化力・ブランド力は不動

近年のテレビ番組、SNSの投稿記事では、日本人が気付かなかった日本の魅力・体験・スポットなどを外国人が開拓・発見・賞賛して話題になっています。

内閣府が推進している「クールジャパン戦略」も、外国人が日本のポップカルチャーをクールだと言い始めなければ、今も存在していなかったかもしれません。

元々持っていた日本のたぐい稀なる文化力が、外国人によって発見・賞賛され、日本に逆輸入されているので、日本の国自体に対する「ジャパン・ブランド」は確立して久しいですから、何があってもこれからも不動でしょう。

こうした日本の地域や町、村がすでに持っている文化力を外国人がわかるようにアピールできなければ、それはただの宝の持ち腐れです。

1-2.必ず戻ってくる外国人観光客にすぐ対応できるよう、今から準備すべし

今は新型コロナウィルス感染拡大で訪日観光客が激減しています。

日本のいたる所で、いつ日常が戻るのだろうかとイライラしながら、持ちこたえるのに必死な状況です。

けれども、ある意味、今がチャンスです。

人類の歴史は感染症との戦いの歴史でもあると言われています。

しかし、どのような感染症もいつかは必ず収束して「新しい」日常が始まります。

多くの訪日客が戻ってきた時に、どれだけ早く地域の観光・文化資源の魅力を外国人にアピールできる態勢が整っているか。それによって、地域経済の立ち直りのスピードにも大きな差が生まれるでしょう。

時間がある今こそ、すでにある地域の観光資源・文化力を改めて振り返り、掘り出し開拓し、さらに魅力を充実・向上させていく作業が求められているのではないでしょうか。

1-3.多言語音声ガイドによるデジタル化アフターコロナを見据えた戦略

米エアービーアンドビー(Airbnb)のCEOであるブライアン・チェスキー氏は、ブルームバーグTVに出演し、アフターコロナの旅行について次のように述べています。

「人々は旅行に必ず戻ってくるが、かつての旅行は戻らないことは確か」「新しい」日常が始まるように「新しい」旅行形態が始まることを予測しているのです。

恐らく、コロナ前から進んでいた訪日外国人観光客の旅行形態の変化が、コロナ後は今まで以上に加速化してゆくでしょう。

団体ツアーの減少、FITと呼ばれる海外個人旅行の増加、旅行のパーソナライズ化、富裕層へのアピール、健康志向やエコロジー意識の高まりによるアウトドア旅行の増加、人込みを避けた旅行、ソーシャル・ディスタンスの高まりによるプライヴァシー重視など。

この意味で、外国人個人客が多言語音声ガイドを聞いて「まちあるき」ができたり、美術館・博物館・国立公園等を廻れるというのは今まで以上に大きな意味を持ってきます。

音声ガイドは、自由に、個人のペースで、プライバシーを最大限に守り、訪問者がじっくり観光・見学をすることを可能にしてくれるからです。

「まちあるき」や、各種美術館・博物館、各観光施設等々に、多言語音声ガイドが準備されているかどうかは、訪日外国人観光客の旅のクオリティと満足度に大きくかかわってきます。

こうしたことも踏まえ、戦略を練り、政府や自治体の助成金をうまく活用して、アフターコロナの訪日観光客受け入れの整備を賢く着実に進めたいものです。

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2.多言語解説支援事業を助成している政府や地方自治体

2-1.官公庁関係の補助金事例

観光庁や文化庁、環境省、中小企業庁などの政府機関には、多言語音声ガイドの整備や拡充のため、毎年多くの補助金の公募があります。

非常に数多くの支援が存在するため、以下の例は、ほんの一部だと思ってください。

年度初めの公募が多いので、現時点(令和2年7月)に終了しているものがほとんどですが、令和3年度以降も継続されることが予想されます。

来年度の応募を見据えて締め切り間際になってあわてないように、今から準備を整えていくのが理想的でしょう。

省庁ごとに、いくつかピックアップして、事業名、対象者、対象内容などを紹介していきたいと思います。

2-1-1 観光庁

観光庁への公募の要件として、観光資源所有及び管理をする個人・団体、地域の自治体、観光協会などが地域協議会を設立することが挙げられています。

観光庁は「地域観光資源の多言語解説整備支援事業」と銘打って補助金の公募をおこなっています。

内容は、案内板やリーフレットの多言語翻訳、QRコード付き案内板やリーフレット等です。

令和2年度は1月17日に公募を開始、2月21日に終了しました。

また、観光庁は令和元年7月に、観光振興事業費補助金として、観光地の「まちあるき」の満足度向上整備支援事業」(旅行環境まるごと整備計画)を策定し、公募を行いました。 

補助対象事業者は、地方公共団体、観光地域づくり法人(DMO)、民間事業者、空港・港湾管理施設等、商工会議所、商工会、観光協会、地域の観光まちづくりに取り組む法人等々です。

内容は、多言語観光案内標識の一体的整備、地域の飲食店、小売店等における多言語対応、観光拠点情報・交流施設の整備・改良などが含まれています。

公募は、令和元年7月8日に開始、9月30日に終了しました。

2-1-2 文化庁

文化庁は、文化財多言語解説整備事業」(文化資源活用事業費補助金)の公募を行っています。

この事業への申請対象者は、自治体、行政法人、財団法人、協議会、民間企業、文化財所有者など様々です。

内容は、QRコードを利用した音声ガイド、スマホを利用した多言語解説、VRコンテンツの作成など多岐にわたります。 

令和2年度は1次募集と2次募集があり、2次募集1回目は4月27日に応募を開始、5月29日に締め切りでした。

2次募集には1回目と2回目が設定されていますが、令和2年度はすでに1回目の募集で予算に達する見込みになったため、2回目の募集は行われません。

ちなみに、この事業の文化庁による採択実績は、平成30年度22件、令和元年度50件、令和2年度見込み120件と、年々増加傾向にあります。その他にも、文化庁は多くの分野で多言語化を推進しています。

例えば、終了してしまいましたが(募集期間は令和2年5月29日から6月30日まで)、「博物館等を中核とした文化クラスター推進事業」の申請を公募していました。

対象は、文化観光拠点となる博物館・美術館等の文化施設、博物館等を中核とした実行委員会等です。

この事業の補助金対象事業として、「情報通信技術を通じた展示、外国語による情報の提供その他の国内外からの来訪者が文化資源について理解を深めることに関するもの」があります。

2-1-3 環境庁

環境省は「国立公園多言語解説等整備事業(補助事業)」として、令和2年5月11日に公募を開始し、6月5日に終了しました。

公募の申請対象者は、地方公共団体に加えて協議会・観光協会(社団・財団・NPO等)、民間事業者です。

内容は、案内板・展示等のハード整備に加えて、WEBやパンフレット、アプリ等のソフト整備となります。

また、国立公園への誘客を促すものであれば国立公園区域外で実施する事業も補助対象です。

2-1-4 中小企業庁

中小企業庁では「インバウンド需要拡大推進事業(地域消費拡大推進事業」を行っています。

補助対象事業は、中小小売業・サービス業のグループ等(商店街・そのほかの商業の集積地区における小売業又はサービス業に関する事業を営む中小企業者の連携体)です。

内容は、外国人観光客のニーズに対応した商品やサービスの多言語化支援が含まれています。

令和二年度の一次締切は7月27日、二次締切は9月28日です。ただ、2次締め切りまでに予算額に達した場合は募集打ち切りとなります。

2-1-5 国土交通省

最後に、国土交通省でも訪日観光の充実のための補助金の公募を行っています。

例えば、「海洋周辺地域における訪日観光の充実・科委託及び魅力向上事業」があります。 

これには、船・船の発着場所・観光資源における ICT を活用した多言語情報発信整備の支援が含まれています。

対象者は港湾管理者、地方公共団体、民間事業者(観光地域づくり法人(DMO)を含む)及び上記によって構成されるコンソーシアムです。

応募受付期間は今年度は令和2年4月1日から5月29日(4月20日締め切りが新型コロナウイルス感染拡大で延長)でした。

2-1-6 各省庁による補助金についてのまとめ

上記に挙げた、観光庁、文化庁、環境省、中小企業庁、国土交通省の補助金・助成金申請は、来年令和3年も恐らく同じような日程で行われるでしょう。

今や観光産業、特にインバウンド観光は国の基幹産業になりつつあり、日本経済のメインアクターとして重要性が増していく観光産業に対して、今後も国が多くの助成金を設けて奨励していくことは間違いありません。

今回は間に合わなかったとしても、来年に向けて、じっくり腰を据えて、具体的な事業計画を立てていくことが求められているのではないでしょうか。

2-2.自治体の補助金

地方自治体も非常に積極的に行っています。

今や、何らかの助成金や補助金の事業を行っていない自治体の方を見つける方が、難しいのではないでしょうか。こうした自治体による助成金制度は地域密着型ですから、申請も比較的通りやすいというメリットもあります。

そして何よりも、地方自治体の助成金は、まだまだ募集締め切りに間に合うものが多いです!

以下、県や市町村による多言語解説整備支援事業をいくつか紹介していきます。

2-2-1 徳島県

徳島県では、「徳島県訪日外国人受入環境整備事業補助金」申請を募集しています。

対象者は県内の宿泊・観光施設、交通事業者、飲食・土産品店等の事業者そのほか適切な団体や個人です。

多言語対応事業として、多言語案内・翻訳に係る機器、タブレット経費、翻訳費の補助金があります。

募集期間は令和2年4月27日から令和3年2月26日までが原則です。ただ、募集期限前でも、予算額に達した場合は募集終了となります。

2-2-2 京都府

京都府は「多言語対応環境整備事業費補助金」を設定しており、府内の観光関連施設を対象に応募を募っています。

内容は、翻訳システム導入用タブレット端末、多言語通訳サービス初期導入費用等、案内板でのQRコード等を活用した多言語対応などです。

京都府の募集期限は、令和2年8月31日までですが、以降は予算の範囲内で随時募集が行われます。

2-2-3 福岡県

福岡県では、「インバウンド向け体験プログラムを組み込んだ旅行商品造成事業補助金」があります。

補助対象事業として、多言語翻訳機器設置、多言語パンフレット制作、外国語表記の案内板設置等があります。

申請受付は令和2年度中に3期あり、第一期は終了しましたが、第二期は7月20日から8月31日まで、第3期は9月14日から令和3年1月30日までとなっています。

2-2-4 島根県

島根県では、「外国人観光客有事誘致事業補助金」を設けています。

内容は、多言語パンフレットやホームページの作成事業などへの支援です。

交付申請は令和2年度4月1日から受け付けており、申請額が予算額に達し次第終了としています。

2-2-5 岐阜県

岐阜県では、外国人観光客の受入環境整備に必要な経費への補助として、多言語化整備事業が含まれています。施設内の外国語案内表示、パンフレット、ホームページ、また、多言語コミュニケーションツールにかかる経費などが補助金の対象となります。

募集期間は令和2年4月1日からで、申請額が予算額に達した時点で募集終了となります。

ちなみに、岐阜市も「岐阜市外国人観光客受入環境整備支援事業補助金」を公募しており、多言語化事業を推進しています。

2-2-6 新潟市

新潟市は令和2年度「外国人観光客受入整備補助金」事業を行っています。

内容は、外国語音声ガイド整備、市内観光情報案内ガイドブック・リーフレットの多言語化、施設案内パンフレット多言語化などです。

令和二年度の申請期間は、予算に達し次第、募集終了となっています。

2-2-6 地方自治体の補助金のまとめ

まだまだ締め切りに間に合うこうした地方自治体の助成金を活用して、迷わずどんどん多言語化を推し進めていってください。

上記の例になくても、該当する県や市町村の多言語化支援の補助金を、ご自分でインターネット等で調べてみることをお勧めします。

まだまだ知られていない地域限定の補助金の公募が、発見・活用されることを待っているはずです。

3.まとめ

いかがでしたでしょうか。

インバウンドによる地域・地方の活性化事業は、日本経済活性化の切り札になりつつあることは否定する余地がありません。

地域の観光・文化資源はどのようなテーマによって活用できるのかを見極め、コンテンツ化することで、新たな観光が生まれ、国内外の観光客がやってきます。

コンテンツが決まったら、それらを多言語化・デジタル化する作業を、助成金などを使って賢く進めてゆきましょう。

今はコロナの真っ最中で一番苦しい時期かもしれませんが、訪日外国人観光客の減少で生まれた時間を、アフターコロナの「新しい」旅行形態に向けてパワーアップするための充電期間として有意義に使いたいものです。

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