音声ガイド制作スタッフが考えた!最適な制作会社の見つけ方

まず始めの大前提、音声ガイドの役割ってなんでしょう?

なにを今更と思わずに、どうか聞いてください。
実際に「音声ガイドを作るぞ!」と動きだしますと、予算やスケジュールなどのあれやこれやが多くなり、ややもすると基本のキを見失いがちなものです。
そこで、はじめの一歩を踏み出す前に、まずこの大前提を確認しておきましょう。

・ユーザーの展示物に対する興味を育て、理解を深める助けとなること
・その体験を通して展示・施設に対するユーザーの満足度を上げること

ミュージアムやテーマパーク、イベント、説明会などなど。音声ガイドの活用シーンはさまざまですが、上記2点を音声ガイドの役割として掲げることに異論はないかなと思います。

しかし果たして、世にあふれる音声ガイドの内、この役割を十分に果たせているものがどれだけあるでしょうか。
というのも、近年ユーザーから音声ガイドへ向けられる評価の視線は厳しさを増し、ただ漫然と音声化しただけではその役割を果たせないどころか、マイナス評価に繋がることすらあり得るのです。

それでは音声ガイドがその役割をキチンと果たすためには、どんな準備が必要でしょうか?
その手伝いができる会社こそが、“最適な”制作会社であるといえるのではないでしょうか。
今回は、そんな音声ガイドを取り巻く現在の状況を眺めつつ、最適な制作会社の見つけ方について考えてみたいと思います。

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1.音声ガイドは誰にでも作れる時代になりました。

ここ数年で起こった音声・動画コンテンツの普及・発展には目まぐるしいものがあります。
ちょっと前まではYouTuberユーチューバー)すら珍しかったものですが、今やSNSを覗けばお年寄りからお子様まで、企業や著名人はおろか一般の個人が制作したコンテンツで溢れています。

またコンテンツは増加とともに、その質についても年々向上が見られ、それにつれてユーザーのコンテンツを見る目も養われています。これにはいくつかの背景があります。

①配信プラットフォームの充実
YouTubeなどの配信サイトの使い方が簡便になり、また日常的に触れている各種SNSでの動画・音声配信が始まったことにより、コンテンツ配信へのハードルが技術的にも心理的にも大きく下がりました。

②制作技術の簡略化・低価格化、標準化
コンテンツ制作者が増えるとともに、これまで専門性と導入コストのいずれもが高かった制作ソフト・ハードが簡略化・低価格化され、コンテンツ全体の質も飛躍的に向上しました。そして標準化、今やスマホの初期機能だけでもコンテンツの制作・配信が可能となりました。

③クラウドソーシングの定着による外部への制作委託の一般化
同時に少しずつ一般化が進んでいたクラウドソーシングの定着もまた、この流れを加速しています。ライティングや撮影・録音・編集・配信など、コンテンツ制作・配信に関わる全ての業務の外注が可能となり、「できない」のハードルは更に下がりました。

音声コンテンツの1つである音声ガイドも、こうした状況と無縁ではありません。
つまり、音声ガイドは誰にでも作れる時代となったのです。
ではそんな音声ガイドの制作をわざわざ専門家である制作会社に依頼する理由とは、一体何でしょうか?

2.「聴いてもらう」ただそのことが難しい時代。

せっかく聴いてもらえても「つまらない」と途中で止められてしまっては、その音声ガイドは役割を果たすことができません。それどころかその「つまらない」という印象は、展示や施設全体への印象にとってもマイナス要素となります。
しかしこの「聴いてもらう」ということが、今かつて無いほど難しいのです。

コスパ(コストパフォーマンス)に対する言葉としてタイパ(タイムパフォーマンス)という言葉が生まれたように、現代の多くのユーザーは膨大な数のコンテンツを処理するために適応・変化しています。
その結果どうなったかというと、コンテンツに手を伸ばすハードルは下がった一方で、その評価がより厳しく、より早い段階で下されるようになりました。

ある制作会社が動画配信サービスにおける離脱率(ユーザーがコンテンツの視聴を始めてから、何秒で視聴を止めてしまうか)の調査を行ったところ、視聴開始からおよそ10秒で2割、90秒で5割のユーザーが視聴をやめた、というデータが採れたそうです。

いや動画のデータでしょ、などと思わずに想像してみてください。
動画の見切りは早いのに、音声ガイドは気長に聴いてくれる。そんな都合の良いことがあるでしょうか?

先のデータは、動画という分かり易い試薬を用いたユーザーの「飽き易さ」を表したデータであるとみることができるのです。とすると、動画よりも情報量が少ない音声ガイドの場合、更に顕著な「飽き易さ」を相手にしなければならないことは容易に想像がつきます。
古い時代の音声ガイドのように、なんの準備も対策もなく、ただ音声化しただけの音声ガイドにユーザーはどんな反応を示すでしょうか。

これまでも、音声ガイドのプログラムは後半に進むほど再生数が下がる、という傾向はありましたが、近年ますますこの下がり方が早まっているように思われます。
「プログラムの1番と2番で再生数が半分になった」などというお悩みも実はそれほど珍しい例ではなく、音声ガイドはその前提である「聴いてもらう」ということがとても難しい時代に突入しているのです。

制作会社の価値とは「聴いてもらう」の実現

それでは改めて制作会社の価値、選ぶべき理由とはなんでしょうか。
ただ原稿を作り、音声を収録し、視聴用のサイトやアプリ・再生機を用意するだけなら、専門家に頼む必要などないのです。音声ガイドは誰にでも作れる時代になったのですから。

そうすると制作会社に頼む理由は、やはりその専門性にこそあるはずなのです。
そして制作会社にとっての専門性とは、その音声ガイドの問題点を知り、これを解決することで「聴いてもらう」を実現する工夫やノウハウを持っていること。これに尽きるのではないでしょうか。

さて、この「聴いてもらう」にも2つの段階とそれぞれの工夫があります。
分かり易く言葉を足すと、①「まず聴いてもらう」と②「最後まで聴いてもらう」です。

①「まず聴いてもらう」の例
・音声ガイド自体を認知させて工夫
・手に取り易く、使い易い視聴方法の選択
・使いたくなるコンセプト(内容への興味・関心を高める工夫)

②「最後まで聴いてもらう」の例
・ユーザーに伝わり易い内容とアプローチ
・集中力を保ち飽きさせない工夫
・音声ガイドであることを活かした演出
・続きが聴きたくなるコンセプト(内容への興味・関心を高める工夫)

①「まず聴いてもらう」

これはユーザーに音声ガイド自体を認知してもらい、手に取り再生しようと思わせ、実際に再生するまでの段階です。

見学体験がある程度進み、途中から音声ガイドを使い始める、というケースがあまり期待できない場合も多く、見学の初期段階でどれだけの利用者を取り込めるかは、音声ガイドの成否を分ける最大の山場といっても差し支えないでしょう。

音声ガイドは用意すればとりあえず聴いてもらえる、という類のものではありません。
音声ガイド必須といった特殊な場合を除いて、例えそれが無料であっても、著名人を起用していたとしても、その効果を最大化して利用率を上げる為には周到な準備と細かい計算が必要となります。

例えば、最もポピュラーな周知方法であるポスター1つとっても、それをどれだけ目立つところに掲出しても100%の認識率というのは望めないものです。
それは視界に入っていることと、認知することとはまた別であるからなのですが、ではどうすればいいのかというと——

②「最後まで聴いてもらう」

こちらはユーザーが視聴を始めてから最後のコンテンツを視聴し終えるまでの段階です。

通常、訪れるユーザーはその知識や経験、集中力、体調などなど千差万別です。
そこで展示の魅力を損なわずに伝え、またユーザーの集中力や興味関心を漏れなく展示へ向ける為の工夫が必要となります。

例えば、解説の難度や内容は適切でしょうか。筆者は語句の意味が分からずにネットで検索しながらガイドを聴く、などという場面に出くわしたことがあります。
では内容を簡単にすればいいのでしょうか?聴き応えの無い解説はそれもまた飽きるもの。また文字で読むのと音声で聴くのとでは、伝わる情報量にも差があるものです。ではどうすればいいのか——

このように制作会社の価値とは、音声ガイドの制作に関する全ての作業に潜んでいる問題点を見つけ出し、それに対して効果的な解決策を提示し、「聴いてもらう」を実現するところにあります。

そんな価値ある会社の中から、できること・できないこと、またその提案内容が皆様のイメージする音声ガイド像と合致する、最適なものなのかどうか、そこの見極めが重要です。

最適な制作会社の見つけ方

それでは最後に、ここまでの内容を踏まえて、最適な制作会社の見つけ方について考えてみましょう。

step1.専門性が期待できるかどうかを判断します。

誰でも作れるようになった反面、音声ガイドについてのノウハウを持たない制作会社というものも登場しました。
音声ガイド、という形にすること自体を目的とすることが多く、中身についてはクライアント側に委ねています。
専門性がある会社と比較して低価格が魅力ではありますが、専門性が不要であれば、コスト的にも内製化を目指される方がお勧めです。

step2.見積もりと制作スケジュールを取り寄せ、実現可能な会社に絞ります。

どれほど素晴らしい音声ガイドでも、予算NGとスケジュールNGは如何ともしがたいところです。必要なボリュームとリリース日が決まっている場合は、見積もりと制作スケジュールを取り寄せて現実との擦り合わせを行います。

step3.サンプルの提供を依頼しましょう。

実際に運用されている音声ガイドの試用やサンプルを提供してもらうことにより、実物とイメージとの擦り合わせをしてみるのもお勧めです。

実際に施設内で利用することによって、新たな気付きも得られるかもしれません。

step4.より具体的な質問をぶつけてみましょう。

現在お手元にある音声ガイドのイメージやテキスト(音声ガイド用でなくても)などがあれば、それをぶつけて「どのようにすれば音声ガイドとしてより良くなるか」と意見を求めてみるのもお勧めです。

そこでどのような回答が得られるかで、実際の制作に移った後の様子をある程度推し量ることができるでしょう。またそこで専門性が感じられる「なるほど」と思える指摘や提案があれば素晴らしいことですし、逆にそういったものが特に無ければ、本番でもあまり期待はできないかもしれません。

最後に

最適な制作会社の見つけ方、いかがだったでしょうか。
それほど突飛な内容ではなく、この会社を選んでおけば大丈夫!といった具体的なご提案でもありませんでしたが、音声ガイドと制作会社、それぞれの役割を見直してみると、また新鮮な視点で制作会社を選ぶことができるのではないでしょうか。

音声ガイドには古い時代のオーソドックスなイメージが根強く残っており、実際に利用するユーザーの変化やその他のコンテンツの進化に追いつけていない現状を感じることもまだまだあります。
しかしユーザーにとっての音声ガイドはなんら特殊・特別なコンテンツではなく、当然その他のコンテンツとの比較・評価は避けられません。
新たに生まれる音声ガイドが時代とユーザーの変化に沿ったものとなれば幸いです。

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