年々訪日外国人が増加しており、ドイツ人の観光客ももちろん増加しています。
訪日ドイツ人旅行客にとって一番困るのは、やはり言葉の壁です。(国土交通省観光庁調査より)
独特な日本の伝統文化を伝えるためには見学するだけでなく、説明を読んだり、聞いたりして理解することが大切といえます。しかし、ドイツ人の母国語であるドイツ語が記載してある表示や解説は、まだまだ少ないというのが現状で、十分なインバウンド対策ができていません。
ドイツ語に対応できないために日本や観光地の良いところが伝わらないのは、もったいないですよね。
そこでドイツ人が好んで集まる場所や、解説が必要な場所に音声ガイドを導入してみてはいかがでしょうか?日本の魅力を理解してもらうことができ、満足度も上げることができます。
本記事では、ドイツ語の音声ガイドを導入するメリットや、特に有効な場所をご紹介します。
ドイツ人は増加傾向
年々訪日外国人が増えているのはニュースなどでご存知の人も多いのではないでしょうか。ドイツ人も例外ではなく、2009年110,692人だったのが、10年後の2019年には236,544人と2倍以上に増加していることがわかります。(出典:日本政府観光局(JNTO))
ドイツ人の観光客の推移
では詳しく、ドイツ人の観光客の推移について追っていきましょう。
このように、訪日ドイツ人旅行者数は年々増加しています。家族や友人・知人から訪日旅行の口コミを聞き、興味をもつ場合が多いようです。
ドイツ人に日本が人気の理由
年々増える訪日ドイツ人観光客。先程の日本政府観光局の情報から、具体的な人気の理由を解説します。
日本食に興味がある
近年ドイツでは少子高齢化に伴って健康志向の人が増えてきており、健康的な日本食が好まれる傾向にあります。ドイツにも和食レストランはありますが、本格的な日本料理や、広く知られている「SUSHI」など、日本独特の食事を楽しみにしているドイツ人は多いといえます。
日本の伝統文化を知りたい
日本の伝統文化を楽しみに思うドイツ人も多いです。神社仏閣や城郭、日本伝統の舞踊や伝統的な建物・歴史、体験等、好奇心旺盛なドイツ人は新しい文化に触れることも目的に来日する人も多くいます。
その他
ドイツ人には自然が好きでアクティブな人が多く、登山やスキーでパウダースノーを楽しみたい、自然のなかで過ごしたいというニーズがあります。そのほか、日本の漫画・アニメを目的に来日する人もいます。日本のアニメーションは世界でも流行しており、アニメが生まれた場所を見たいという若年層のドイツ人の訪日も増加しています。
3月・10月がインバウンドのメインシーズン
日本古来の桜と紅葉の季節が日本の観光シーズンとして広く知られていることもあり、その時期である3月(春)と10月(秋)に訪日ドイツ人が増加します。
桜と紅葉は和風の代表格とも言えますし、大きな魅力を感じて訪れる人も多いです。
反対に12月〜1月の訪日ドイツ人は減少傾向にあります。ドイツ人にはキリスト教人口が多く、クリスマスは家族で過ごしたり、教会へ行くという文化があるほか、大晦日にはカウントダウンパーティが各地で開催されるためです。
ドイツ語の音声ガイドが必要な理由
ドイツ人に人気の日本ですが、「言葉がわからない」ことは、大きなストレスにもなります。そのため、訪日ドイツ人旅行客に日本語がわからなくても楽しんでもらえるよう、インバウンド対策として音声ガイドは重要な役割を果たします。複雑な日本の伝統文化を楽しむには、見学するだけではなく、説明を見たり聞いたりして理解することも重要です。
ここからは、ドイツ語の音声ガイドが必要な理由について詳しく述べていきます。
日本語・英語が理解できるドイツ人が多くない
ドイツでは高等教育で英語を教わりますが、全員が英語を理解しているわけではなく、また日本語も難解で理解が難しい言語といわれています。
音声ガイドがあれば、ドイツ人の母国語であるドイツ語でわかりやすい解説を聞き、理解してもらうことができます。ドイツ人は好奇心旺盛で、知的探究心が強い人も多いです。説明を聞いて理解できることにより、満足度の高い訪日旅行につなげることができます。
ドイツ語の通訳が少ない
文部科学省によると、世界の母語人口では、1位が中国語。2位が英語…と続いていき10位にドイツ語となっています。ドイツ語を使う機会は英語などと比較すると少なく、ドイツ語の通訳も少ないです。ドイツ人に向けて通訳を配置すると、それだけコストがかかります。また、日本の伝統文化等の説明は、通訳自身が詳しくなければできませんし、全員が同じ内容の説明をするのは難しいですよね。
音声ガイドであれば、クオリティの高い説明を、簡単にわかりやすく伝えることができます。最近の音声ガイドは、お客さま自身のスマホで楽しめるものも増えてきました。通訳のコストだけでなく、導入の手間もかからなくなってきており、音声ガイドを導入するメリットは大きいといえます。
ツアー客ではなく個人客が多い
ドイツ人はツアーによる団体客だけでなく、個人のお客さまが多いのも特徴です。親しい家族や友人から日本の評判を聞いて来日する、という人も多いです。ツアーでは通訳が添乗することも多いですが、個人のお客さまは自力で調べたり、身振り手振りも使ってコミュニケーションをとらなければいけません。また、施設や体験などに魅力を感じて訪れてもらったのに、ドイツ語がわからず対応がおろそかになってしまうことは避けたいですよね。
音声ガイドであれば手軽に施設から借りることができるほか、自分のスマホで簡単に聞くことができるサービスも増えています。「せっかく日本にきてもらったのだから、ツアーのお客さまも個人のお客さまも、同じように楽しんでもらえるような取り組みをしたい…。」そんなときにも音声ガイドの導入はおすすめです。
日本に対しての理解が浅い人が多い
日本では電車など公共の乗り物・施設では大きな声を出さない、屋内にはいるときには履物を脱ぐ、など独特のマナーも多いです。そのほかにも、神社仏閣での参拝方法や、各施設での注意事項など、文化や言葉が伝わらないと外国人が困る場面は多くあります。
それぞれを張り紙などで提示していても、日本の独特のマナーをすぐに理解するのは難しいですし、見てもらえるかどうか曖昧です。しかし、音声ガイドを活用することで、各個人にマナーや注意点を理解してもらうことができますし、安心して施設を利用してもらえることにもつながります。
ドイツ語の音声ガイドが必要な場所
ドイツ人が集まりやすい場所や、説明なしには理解しにくい伝統や文化を見るとき、注意喚起を促したい場所などには音声ガイドが必要となります。ここからは、実際に必要な場所を解説していきます。
登山道
ドイツ人は自然が好きなアクティブな人が多く、登山もよく好まれます。『富士山』は世界的にも有名ですし、来日したときに日本で登山をしてみたい、というドイツ人旅行客も多くみられます。日本の山には多くの歴史があるほか、珍しい植物や動物など、音声ガイドを用いることで多くの情報を理解することができます。
また、安全に登山を楽しむためには崖や川などの危険な場所の周知や、注意点を理解してもらうことが重要です。このことからも、登山道で音声ガイドを使用するメリットは大きいといえます。
展示会
ドイツ人の訪日目的としては商用利用が多いのも特徴です。観光67%、商用27%と3割近くが仕事に関する目的で来日します。
日本の最先端技術やサービスは多くの国から注目されており、展示会にも多くのドイツ人が訪れます。技術やサービスは複雑で難解なこともあり、説明が必要な場合も多くあります。しかし、ドイツ語など外国語に対応できるスタッフを常駐させるのは難しい場合も多いでしょう。ドイツ人のビジネスマンが説明を聞きたい、と思っても聞くことができず、別のブースにうつってしまい、チャンスを逃してしまうこともあるかもしれません。音声ガイドがあれば、技術・サービスの詳しい説明や良いところをアピールでき、展示内容に魅力を感じてもらうことができます。
古都観光地
日本の伝統文化や歴史に触れることをに期待するドイツ人旅行者は多いです。京都・鎌倉・川越など古都観光地には特有の歴史があったり、見学するだけでは理解が難しい場所も多くあります。各所にある案内板などのパネルで解説していても、文字が小さくて読みにくかったり、日本語と英語だけの記載となっていたりと、インバウンド対策には不十分な状況です。
古都観光地の良さを知ってもらうためには、伝統や文化・時代背景などをしっかりと伝えることが大切です。満足度を上げるためにも、ドイツ語に対応できる音声ガイドの導入がおすすめです。
ドイツ語の音声ガイドでドイツ人を呼び込もう
ドイツ語の音声ガイドを導入するメリットとして
- 理解が難しい伝統文化を、詳しくわかりやすく説明し、理解してもらえる
- 各所のマナーや注意点を理解してもらえる。危険な場所を周知できる
- 展示会などで技術・サービスをアピールするのにも有効で、ビジネスチャンスが広がる
などが挙げられます。
ドイツでは口コミで情報が広がる文化があります。満足度の高い訪日旅行ができれば、リピーターや訪日旅行者の親族や友人が施設を訪れてくれることにもつながります。
ドイツ語の音声ガイドを使用することで、日本をグッと身近に感じてもらうことができます!導入を検討してみてはいかがでしょうか。